原油の常圧蒸留によって塔底から得られる残油であり、重質な石油製品である。特徴としてはガソリン・灯油・軽油よりも沸点が高く重粘質であることから名付けられている。また重油には規格により3種の区分がされており、それぞれA重油 B重油 C重油がある。
A重油
低硫黄のLSA重油は主として農耕機や中小の漁船の燃料として多く使用されている。
最近では環境問題や大気汚染問題に配慮するため、ビル・ホテル・寮・病院・学校の暖房や給湯用、食品工場の加熱用・クリーニング工場のプレス・温水供給に運用されるボイラー・他にも温室ビニールハウス等でも使用されている。
B重油 C重油
船舶用の大型ディーゼルエンジン、工場、発電所等の大規模なボイラーの燃料として使用されている。B重油およびC重油は粘度が高いため予熱した上で使用される。また、残渣油には不純物が多く含まれている為、使用用途によっては油清浄機により不純物を取り除いた上で使用されている。